入賞茶を味わう
春野町農業振興会のブログ講習会のために春野へ。
春野の市街地までは広く整備された道路が続き、道中も快適。
磐田から小1時間ほどで気田に到着し、まずは
栗崎園さんにご挨拶に立ち寄る。
品評会入賞茶を淹れてくれた。
まずは低めの温度で1煎目。
「これがお茶?」と思えるほどの複雑な味わいが口の中に広がる。
豊富なアミノ酸が溢れていて、まるで上質のダシを口にした時のような味わい。
さまざまな旨みの成分が濃縮され絡み合った重厚なハーモニーが、口の中で刻一刻とほどかれて後味が変化していく様が楽しい。
続いて2煎目は、1煎目よりも若干高い温度で手早く。
複雑だった旨みの中から、甘みが引き立ってきたような味わい。
柔らかで優しい風味がホッと気持ちを和ませてくれる。
そして3煎目。
ハーモニーの中から爽やかな苦味が少しずつ存在感を現してくる。
口の中いっぱいに広がる清涼感と、後味で感じるほのかな甘さ。
1煎~2煎目に比べてスッキリと爽やかな飲み口で、一口ごとに清々しい気分になってくる。
う~ん、お茶の味って奥深い。
4煎目以降も味と香りがしっかりとしていて、何杯でも楽しめてしまう。
上質のお茶って高級なイメージがあるけれど、こんな楽しみ方ができることを考えれば決して高いものではないように思う。
むしろ一度ドリップしておしまいのコーヒーの方が割高なんじゃないか…って気がする。
栗崎さんがさりげない手付きで淹れてくれていたけれど、実はこの味わいの秘密は茶葉の良さだけではなく淹れ方の妙でもあるはず。
美味しいお茶の味をグッと引き出せる技を身につけておきたいなぁと思った。
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